ゆきのおと

旧 泣き虫てんぐの3倍パンチ

7月8日

 

織姫がキレている。

もはや謝罪のラインには既読すらつかない。

あぁ、めんどくせえ…。

 

仕方ねえだろ仕事だったんだから!

っていっそのこと逆ギレしてやりてえけど

それはそれで面倒なことになるし

まあ悪いのはどう考えても俺の方だし

ここは謝り続ける作戦でいくか…

 

有給で休めてたころとは違う。

独立して会社立ち上げて

全ての仕事を自分でやらなきゃいけない今、

それが7月7日だろうと休めない。

彼女にはそこをもっと理解してほしい。

 

なんてそれも俺の勝手な言い分か…。

 

もちろん彼女のことは真剣に愛している。

7月7日に会えることを楽しみにして

364日を生きてると言っても過言じゃない。

なのになんで肝心のこの日に限って

こんなことになんのかなぁ。

 

直接話したいことが山程あったんだよ。

仕事で出会った面白い人のこと。

最近観て感動した映画のこと。

めちゃくちゃかっこよかったライブのこと。

 

あとさ、最近自炊始めたんだよ。

節約のためもあるけどさ、

ちょっと体のためを思ってね。

少しだけど時間がとれたら運動もしてる。

 

すごいじゃん!えらいじゃん!って

褒めてもらいたかった。

 

俺なんかのくそつまんない話でも

楽しそうに笑って聞いてくれる

君の笑顔を思い浮かべると、

愛しさが込み上げてきて悔しい。

今すぐにでも駆けつけて

力一杯抱き締めてやりたい。

何時間でもキスしまくりたい。

 

やべえムラムラしてきた。

このムラムラを抱えて364日も待つのかよ…

 

 

そうだ。

来年の七夕にはプレゼントを用意しよう。

彼女が一番喜んでくれそうなもの、

一年かけて真剣に考えてみるか。

 

…でもその前に謝罪だ。

あいつほんと根にもつからなぁ。

何かもうめんどくせえなぁ。

しかしやっちまったもんは仕方ねえし

一年かけて謝るとするか…。