ゆきのおと

君の暇つぶしにでもなればいいな

切り取る

 

例えばどしゃ降りの風景描写を見て、

その数時間前までは晴れていた事実や

その数時間後には虹が架かっている景色を

果たしてどれだけの人が描けるのだろう。

 

絶望している人を目の当たりにした時、

その人が数日前まで大切な人と

愛のあるセックスで繋がっていたことを

どれだけの人が想像できるだろう。

 

もっとどうでもいいことを言うと、

蝶々の形をした紙を見てどれだけの人が

それが元は折り紙から切り取られたものだ

ということを思ったりするのだろう。

それが巧妙でリアリティを持った蝶なら

それはなおのことだと思う。

 

うん、そう。そうなんです。

私の頭の中はめんどくさいのです💧

 

その前後の符号やストーリーなんて

他人にはどうでもいいことなのです。

大切なのはきっと、

その時そうだった。という事実なのです。

 

だけど私はそれを想わざるをえません。

考えてしまうのです。

 

ふむ…我ながらかなりめんどくさい。

誰かが悪くて誰かが可哀想なニュースや

怒りを露にした一方的な罵声など

そういうのを目の当たりにすると

「でも…」って思っちゃうんです。

 

誤解無きよう書いておきますがこれは

加害者だって被害者かもよ?みたいな

裏を返すような挙げ足とる話じゃなくて

ただ、そうかもしれないよ。って話です。

 

相変わらず思い付いたことを

即興でつらつらと書きなぐっているー

ただそれだけの話なので

それが正とか悪とかそれはどうでもよくて

「切り取る」って行為に

何か引っ掛かったり惹かれたり

そんな不思議な感覚に襲われて

何となく書き残してみました。(笑)

 

ある瞬間を詳細に切り取れば切り取るほど

より他人にはその状況が伝わりやすい。

だから私は切り取りたい。

だって切り取られたその瞬間しか

私は見たくないもの。

その切り取られた瞬間から描かれる

私好みの空想だけに浸っていたい。

知らなくてもよかったはずの

胸が苦しくなるような背景や

誰かが得をして笑っている事実に

私はまるで少しも興味が持てない。

 

小学生の国語の教科書の物語のように

エンターテイメントの映画のように

何気ない一日の退屈な話のように

その瞬間だけを切り取った世界の中に

ずっとずーっと閉じ込められていたいよ。